分かち書きで言葉を記すのは
思い出し方の試行錯誤にとてもよい
思い出すのではなく
思い出し方を思案するということだが
思い出しがよいかたちで発生しうるかどうかは
すべて思い出し方に依っているので
結局は思い出すことに益するということにもなる
静かに無言に近い振舞い方で生きていてさえ
押し寄せてくる情報は膨大すぎるので
個我の流れを変えてしまうほどの出来事が組み込まれていても
ふつうに生きているかぎりはなかなかそれに気づけない
ふつうに生きているのはよいことであるかに言われがちだが
それは世や個我の現在を然るべき良きものと思い込むかぎりの認 識で
はたして本当にそれが良きものであるか
というより
本当に良きものへと踏み出したり
踏み込んで行っていないで流されてしまっているだけではないか
と
ここまで来れば
世や個我の
革命
の薄紙一枚の表裏の挟間に意志は身を置くことになる
この地点に認識の基盤をつねに置いていない者の生など…
と
ここで言葉並べを止めておけるのが
分かち書きの
賢く
ずるく
便利なところ
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