時の終わりにあたり、
お前に定められている運命に従って、
お前は立ち上がるであろう。
ダニエル書12
ひとというのは
なんやかやと群れるのが好きで
そこに群れてこない者がいたりすると
あれこれ非難したり
目の敵にしたりするものらしい
ひとりひとりとのつきあいはするが
群れるのは生理的に受けつけない生まれつきなので
あ
群れ…!
と感じると
わたしはもうダメ
近寄りもしない
ただそれだけのことなのに
ずいぶんと
そうした群れびとたちから悪く言われ
尾ヒレさえつけられて
話をまき散らされ
どこかではじめて会ったひとに
「話に聞いていたほど
「あなたって悪いひとじゃないんだね
と驚かれたこともある
何十年も生きていると
あの群れ
この群れ
いろいろな群れが
まわりでできて
しばらく
ずいぶんな仲好しさんしているナと見え
やがて
爆発したり
エネルギー切れしたりして
消滅していった
それらのどの群れも
わたしのことを
悪く
悪く言いふらし
どうでもいいような小世界や
小領域でのことながら
わたしが耳にすれば
それはそれで不愉快になるような
小さな言説空間を組織していたものだった
みんな
みんな消えていってしまった
ただのひとりさえ
ほんとうに
残っていない
わたしの悪いうわさを
支え続ける口も
それを受けとめる耳も
もう
どこにも残っていない
残っているのは
どこぞの古い古い民族なみに
いつまでも
憎悪や怨念を心に持ち続ける悪魔のような忍耐を持ち
なにひとつ水に流さず
なにひとつ忘れずに
すべての過去をどうにでも扱えるネタにして
いよいよ
散文で報復を行い始めていこうとする
恐ろしい蝮のような
わたしばかり
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