知らない界隈ではない
けれども
歩いたことのないあたりを
迷い
まよい
すこし時間をかけて
よく知った
駅まで
あゝ ここに
これはあるのか とか
ここに
こんなものが とか
どうでもいいような
そんな発見が
たぶん
都会に生きていることの
本当の楽しさ
夕まぐれ
飲み喰い屋は
まだ
からっぽで
立ち食い蕎麦屋あたりに
かろうじて
人がちらほら
喫茶店は
満員でないけれど
夕方の報告書作りか
パソコンを打つ
ビジネスマンなんかが
そこそこ
席を領していて
そうして
おもてはだんだん
賑やかに
なってくる
夕べの明かりが
街にも
車にも
るんるん
増えてくる
そろそろ
燃え始めてくる
西の空
ものがちょっと
休憩し
静まるかのような
午後の遅くから
また急に
賑やかになり変わってくる
暮れがたの
はじまり
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