2018年1月3日水曜日

そうしてあのお姫さまはどうなったのか



そうして
あのお姫さまは どうなったのか
お姫さまでなかった
あの娘のほうは どうなったのか

ぼくは
ゆっくり
知り続けていきたいと思う

そのためには
きっと
まだまだ
たくさんの本を読んだり
本では身に滲みていかない
さまざまな経験を
重ねていかねばならないかもしれない

まるで
この世に来たはじめの数年の頃のように
身に起こること
身のまわりに現われること
そんな身の持ち主であるぼくこそが大事だという
盲信に
また陥りそうになる時もあるかもしれないが
でも
もうぼくは過たない

あのお姫さまと
あの娘の話
あれこそが大事で
たゞ
それを追うためだけに耳を持ち
目を持ってみただけだったのだと
ながい
ながい惑いの時間のあとで
いまのぼくは
すっかり
悟っているから



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