今日もずいぶん暑かったので
ゆうべ
はやく酒場に行って
集まってきたみんなで
まずはビールを飲み
それから軽めの酒を飲み
なんやかや
どうでもいいことを話しながら
ときどきは
わいわいと声を高め
すっかり暗い夜空になってしまう前に
なにか特別な名の付いているかのような
夕ぐれのブルーに包まれて
あゝなんという幸せだ
こんな深いブルーの中にいられて
とつくづく思いながら
じぶんが誰だか忘れてしまっていて
誰になるべきかも忘れてしまっていて
…そう、メルセデスが迎えに来て
エドモン!
と呼ぶものだから
ようやく気づいたような次第
エドモン・ダンテス
という名の
ぼくだったのだと
しかも
ぼくの物語は
まだ
まったく始まってもいないのだと
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