2020年4月21日火曜日

人肌を超えた人造美女ロボットの蠱惑

  

安倍晋三の政権
背後から操る霊たちは
じつは
なかなか
うまく新型コロナ対策をやっている
本当は思っている

こんなことを洩らすと
安倍ガー系からはたちまち嘲笑と攻撃が来るかもしれないが……

安倍シンパではまったくないよ
経済政策のひどさには怒り心頭だよ

でも
微妙な怠惰さといい加減さと無能さと
庶民の実情無視のぐあいが混ざり合って
かえって効果を出すということがある
大人数構成の社会という坩堝のなかでは
そういうことも起こってしまう

PCR検査主義者がふた月ほどネット界では反政権大騒ぎをしていたが
PCR検査がどれほどいい加減で微妙で
そのうえ危険なものか
注意深い多くの医師たちが他方で指摘し続けてきていた
なにせ一人検査するたびにマスクも防護服も着替えて
検査者の身体洗浄もしなければならないのだから
1時間半でひとりを検査するのがあるべきかたちだとなれば
PCR検査を簡単に増やすわけにもいかない
この配慮を無視して検査数を増やせば
検査場で逆に感染者を増産するということに自ずとなる
やみくもに検査数を増やせと主張するPCR主義者たちは
あるポイントの効果のみを見て総体において過ちを犯す人々か
あるいは故意に日本で感染を増大させようと図る人々か
そう思いながらネット上やマスメディアに上ってくる人々を
執拗に観察し続けた3ヶ月間だった

むかしから
自分ひとり以外の人々はすべて観察対象
どの派にもまったく与することのできない超弩級の気難し屋のぼく
今回のコロナ時代到来にあたっても
さまざまなテーマにおいて対立する人々の双方をつねに見ながら
ぶつかり合いぶりや批判非難し合いぶりを楽しんでしまっている
人が悪くてごめんね、ほんと
でも悪いけれどみんなバカにしか見えない
どう生きようがなにを勝手に夢見ようが
なんの意味もないこんな人類猿園のなかで
なにを騒いでいるの?
としか
どうしても見えない

(ぼくは自由詩形を使うとき
(わざとテーマの移動・溶解・ズレ・逸脱を心がける
(そうじゃないものは「詩」じゃない!
(という強い信念があるからね
(どんな場合も首尾一貫性を破壊し尽くさないといけない!
(だから近代詩から現代詩までのすべてをゴミだと思っているよ
(小説なんかどうしようもないほどの糞ゴミだよ
(フォークナーやジョイスの地点からずいぶん堕落してしまって!
(しかしサロートなどジョイスをも批判しているからね
(サロート論が出来ない作家や詩人がもし居たら存在価値もない!

さて
安倍晋三だ

いや
安倍晋三を操る
霊たち

安倍晋三を批判している一見理性的・社会主義者的人士のひとりひとりが
じつは運勢力において安倍晋三に勝っていない
あれはじつに奇妙な運勢の力に支えられている人物で
(さらに言えば彼はじつはかなり前から「人間」ではない)
明暗ないまぜになった凄まじい力が彼を山車にしてもり立てている
安倍晋三の恐ろしさはそこにこそある
口を極めて批判すればする側ほど不幸になる反動が来る仕掛けが出来ている
これは言語化や知的な図式化の可能な知のプレートに引っかからな
霊力判断に関わるものなので
目の粗い人間界にのみ生きている(つもりの)人には言ってもしかたがない
だから平然と絵に描いたような旧式の社会主義者的攻撃を安倍に仕掛けては
当たり前の敗退をくり返し続けるほかない

うまく新型コロナ対策をやっている
第1連にわざと記した

誰にとって「うまく」?
という
問いに絡みつかれる問いを
あっけらかんと
壊れず残った古代彫刻の胴体のように
第1連に
投げ出すこと

あえて安倍晋三という漢字配列を導入すること
その歴史性のゆえに
状況性のゆえに

わたしは(さっき使っていた「ぼく」を、今、使わずに)
週に何度も皇居周辺を散策しながら
幕末の個々人の公的な動きや極個人的な動きを激しく想像し続ける
ことに
人もほとんどいなくなった夜の桜田門前に差し掛かる時など

江戸城勤務の武家だった母方の先祖の
苦境を
ふたたび想像しながら

江戸崩壊期とほぼ変わらないであろう
城壁を
見ながら

北の丸公園の
吉田茂像のまわりでは
桜や
ハナミズキや
さまざまな花々が
今年も
しずかに季節を生きていった

……よし、
このあたりから
叙情に入り込もうか

さみしくさむくことばなく
まづしくくらくひかりなく
みにくゝおもくちからなく
かなしき冬よ行きねかし
春はきぬ
  春はきぬ
島崎藤村

ふと思い出しながら

ぶっきらぼうさ
故意の
連結破壊
乱暴な並べ置き
だけ
出し得る
妖艶
人肌を超えた人造美女ロボットの蠱惑




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