2024年12月18日水曜日

目を逸らせ!


 

 

 

目を逸らすな!

言われる

 

現実から目を逸らすな!

つらいことから目を逸らすな!

とまで

言われる

 

浮わついた詩人かなにか

みたいに

蝶よ花よと

甘い夢ばかり追っているんじゃない!

と言われる

 

むしろ

目を逸らせ!

ぼくなら

言う

 

なにがなんでも

強硬に

たくましく

いのちを賭けて

目を逸らせ!

言う

 

明治政府ができる時

会津藩士に行われた殺戮から

目を逸らせ!

言う

 

トランプになってよかった

ソフトバンクのように

この機を逃さず

巨額の投資をするぞ

などという浮かれぶりからも

目を逸らせ!

アメリカにやってきた

処女懐胎を信じるキチガイどもが

先住民をシカのように狩り

虐殺しまくっていったことからも

目を逸らせ!

言う

 

自由だ平等だ慈愛だ

うんぬんと

言いながら

地球上で土着民を隷属させ

殺しまくり

国際連合の常任理事国におさまって

つごうの悪いことには

『がきデカ』のこまわり君の

「死刑!」

のように

「拒否権!」

などと

決め手を出し続けて恥じない

植民地実践主要国の

おぞましさと

厚顔無恥さと

極まった不条理さから

目を逸らせ!

言う

 

かわいい!とか

動物愛護!

とか

自然を守れ!

地球環境を守れ!

とか

いつもどこでもいつまでも

グレタしながら

ヒヨコのオスは

生まれるや

すぐさまミンチにし

ニワトリは自動首切り機に吊るし

子牛はすぐに母牛から離し

肉になる日まで

小さい小屋に閉じ込めさえし

ブタのオスからは

生まれてすぐに睾丸をもぎ取り

かわいい子羊ちゃんも

数週間で

はい!お肉に!

という

管理され切った食肉生産システムから

目を逸らせ!

言う

 

大和朝廷をでっち上げる時期の

列島横断

大量殺戮キャンペーンから

目を逸らせ!

言う

 

逸らさなきゃ

悪って

おれだわたしだわたくしだぼくだあたいだわっちだわてだミーだ

って

わかって

こころや夢や理想や理性や悟性や知性の地獄の底が開くから

目を逸らせ!

言う

 

最大の批評家のひとり

ロラン・バルトは

静かに目を逸らす

それが

最大の批評

というようなことを

言った

 

このどうしようもないクソ時代

ぼくなら

これみよがしに

うるさく

がたがた音を立てて

大見得切って

めちゃめちゃ醜く

目を逸らせ!

言う

 

 



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