2020年5月23日土曜日

どこにも


  
昨日までがあたしの時代です
あなたの未来はおとといまでの切り花
六月が来るんですよ、もう
いっときだけ受けを狙ったからってなにが詩歌ですか
風はおいしいクリームの瞬間も持ちます
断言カフェに行ってみる?
中判カレンダーを抱えて生きる羽目になりました、忙しくて
打ち寄せるのは波だけではないとわかったのです
ざわざわするでしょ、でもゾクゾクなんですよ、ほんとは
透明なら許されると思っているかのようなガラス玉が歩いていった
揺れる揺れる揺れる洗濯物と、あれ…
赤じゃないけれど赤っぽいいい色がほしいな
ここに置いておきますけれど、OK
湖のしずかな(ちょっと賑やかでも許す、湖なら)ほとりで餡蜜です
並んでまで見るべきものかね
こころの奥に湖があるのを知ったのは二十年前かしら
コガラじゃない? それとも他の小鳥かしら?
読み終わっていない本の後のほうのページに愛があったかも、ね
時代時代とうるさい時代だよ、いつでも
時間が来ます
へえ、来るという概念は時間を超えているのかい?
モヒートを京橋で飲んだのはもう三年前かな
新しいノートはいつも香しい希望のようだ
ぼくはいなかったかもしれない
どこにも




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