2018年7月14日土曜日

自動でわたしの科学が完璧に機能するもっとも懐かしい場所



起こることは
どれもそうなるべきことで
多くの法則の密に絡まりあったすえの
そうとしか成りようのない束の間の結果なので
嘆いてもしかたがない
むしろ冷徹な科学の領域でとるべき態度を求められているのだと
すみやかに姿勢を正すべきだ
運命には運命の科学
危機には危機の科学
疲労には疲労の科学
他の分野の科学をみだりに適用しようとしないのも科学

もう揺られて行きたい運河もないというのに
黒光りする水面を間近にしながら
入り込んでいきたい霧があり
そのなかの近づいていきたい木立の並びがある

科学を捨てるべき場所ではなく
自動でわたしの科学が完璧に機能するもっとも懐かしい場所



0 件のコメント: