駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2018年3月10日土曜日
やはり
ぶ厚く黒い雨雲が遠くの空へと去って
まだこのあたりの空じゅうの高所を雲が覆ってはいるものの
すでにそれらは薄く
あかるく
近くには切れめも見えて
そこから青空が覗いてもいるのを
やはり
地上の生きものとしては
嬉しく思うものなのかもしれない
そういう限界のなかに
今日の一日も
ついに生きものの境界を超えられない
わびしさとはかなさを抱きながら
小さく
つつましく
息を続けていく他ないのか
やはり
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