駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2017年9月16日土曜日
一艘くらいあかりを
秋草に
春は来ないか…
モーヴの小手帖を
愛するようになってから
舟ばかり
掌の指の間の港々から
暁に出ていく
眠れなかった日
さうろ
さうろ
と呼ばれて
驚いて
マンションの回廊で
振り返ると
一輪
秋の野の花が立っていた
なんと呼ばれても
やわらかな
頑な
たぶん
私
さほどこんがらがっていない糸
一艘くらい
あかりを灯していけ
舟
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