一日のうちでも
湿り気はたえず変わりつづけ
それにぴったり寄り添っていけば
たゞ一体のからだを
貸与されているだけのような生きようも
それはそれで
りっぱな生ではないか
こころと思いとからだとが
なかなか一致してくれず
まったく不都合が絶えないと思う癖を
知らず知らず
つけてきてしまったのか
つけさせられてきて
しまったか
しかし
こころと思いとからだとが
いつもいっしょに
押しくらまんじゅうをしていた
ごくごく短い
ほんとうにめずらしい時間なのだったかと
ふり返る時も来るだろう
きっと
からだが去ってしまう時
押しくらまんじゅうにうってつけの
得がたい仲間を失くしたのだと
ようやくわかるのか
ふたり
とり残されてみて
こころと
思いは
さらには
かれら
こころも思いも
それに
時間というものまでも
やがて
去っていってしまう
もうだれだかわからない
だれともいえない
だれでもない
空室
とでも呼ぶほかない
あかるさと
ひろがりだけが
そのあとは
ずっとあり続けるのか……
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