死んだ枝をいつまでも振りまわして
あいもかわらず
すこしでも美しく輪を描こうとなどしても
空気のひとところを
刹那
切り裂くだけ
あゝ いくつもの間違いをいっぺんに犯して
振りまわしている
かつて枝だったもの
それだって
枝だったかどうか
わからない
かつて美しい輪が書けたことがあったか
わからない
指先のそれを
ともかくも離して
捨て去って
もう
空気を切り裂かず
もともと
見えもしない
美
のようななにかを
宙に描こうとするのもやめて
二度と切り裂かれることのない
空気そのままと
まずは
居ることにしたらいい
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