すっかり
わすれてしまうか
どこか
落とした…
砂の湿った
紙の小箱、それに
(低い声で話す人ね…)
桐の木の
…そこ、暗がりがあって
おしろいの匂いが
そしたら
だあれもいないバス通りで…
買わなきゃいけないから
お金
握りしめて
ずんずん行くんだけど
ほんとに
だあれもいない
だれにも出会わない
曇天
どんどん
重くなってきて
どんどん
(低い声で話す人ね…)
落さないで
お金
握りしめて
路端の草も暗い
曇天
今日は川の音も聞こえない
……
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