ひさしぶりに
ボードレールのことばに触れ直しておこう
詩ではなく
論評『現代生活の画家』のことばに
人生を愛する者は
世間を自分の家庭とする
あたかも
女性を愛する者が
今までに見つけた美女や見つけうる美女
見出し得ぬ美女のすべてを集めて
自分の家庭とするように
また
絵を愛する者が
キャンヴァスに描かれた数々の夢の織りなす
魔法の世界に生きるように
万人の生活を愛する者は
電流の巨大な貯蔵器に入って行くように
群衆の中へと入って行く
世間や群衆を力の源とせよ
人生を愛し万人を愛せ
という
聖ボードレールの助言なのだと
素直に
受け取り直しておこう
世間や群衆という時
特定の思想や価値観に固執するな
ということなのだと
受け取り直しておこう
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