大学生とやりとりしていると
昭和をひとくくりにして捉えているので
その認識のあまりの粗雑さに
ひとことふたこと
言っておいてやりたくなる
かれらには
二・二六事件の頃も
高度成長期も
昭和天皇崩御頃も
どれもみな
ひとくくりできる昭和で
「なんか昭和な感じ」
「すごい昭和っぽい感じ」
などという形容が
ぽんぽんと
口をついて出てくる
昭和といっても
どの頃の昭和なのか
昭和っていうのは長かったからね
などと
いちいち正すと
小うるさい老人のように見られるので
適当なところで
放り出してしまうが
しかし
ぼくらだって
同じだったかもしれない
昭和しか知らない子どもだった頃
45年間の明治時代など
ひとくくりにして認識していた
歳をとるにつれて
明治時代のあちこちも
だんだんと細かく知るようになって
そうしてはじめて
明治明治と
ひとくくりにはできないのだと
わかっていったものだった
どの時代も
こんなものだろうか
江戸時代も
平安時代も
10年どころか
5年程度でもちがうと
世の中の雰囲気も
価値観も
まったく違っていたにちがいない
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