ことばというのは
なかなか
擦り切れたりしなくって
未来永劫
とか
なんとか
言いたくなるぐらいのところまで
使われ続けて
いく
ん
だ
ろう
な
でも
個人個人にとっては
擦り切れる時が
来るんじゃないか
と
思うんだな
きっと
だんだん
しゃべらなくなる
だんだん
ものを記さなくなる
それで
いいんだと思う
ピタッと
ある時
書かなくなってしまった
詩人たちを
何人か
知っているよ
たくさん
たくさん
書いてきていて
ある時
ほんとに
ピタッ
世界中に
停止を告げるその音が
鳴り響いたぐらいだ
ピタッ
そのたび
思ったものだ
詩人が立てる音って
これか
この音に到達するために
百万言を
労し
弄したわけか
と
ピタッ
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