2022年12月27日火曜日

いい死に方


 

飯能でひと殺しがあったので

いくつか

ニュースを見たり聞いたりしたが

まあ

被害に遭った家の娘さんが

殺人者のことを

きっと

拒んだんだろうな

などと

野次馬の勝手な推測を

弄ばせてもらった

 

殺人者は

映画学校を出て

映画制作をしていたそうだから

こころの底には

人知れぬ苦労を貯め込んでいただろう

 

いろんなことを

あれこれ思ってしまうが

案外

生まれつきの殺人者であることに

ふいに目覚めて

次の映画のテーマにすればいいものを

自分の身をもって

まずは試してしまったのかも

しれない

 

殺された外国人の旦那さんは

69歳だった

というが

こう言っちゃなんだが

いい死に方でもあったかもしれない

 

平和に

病室で死んでいく

というのは

まったく誤ったイメージで

現実は悲惨で

わびしく

うらさびしいものである

 

この世で最良の死に方は

なんといっても

原爆投下の真下で

心身ともども蒸発してしまうことだが

医療関係ばかり

ボッタクリさせて

病院通いをし続けたり

あげくの果てに

病室で息を引き取ったりしなかっただけでも

殺された旦那さんは

幸せ者だと思える

 

病院死だと

最期の酸素吸入費用や

病室使用料まで

しっかり

翌日

請求が来るよ

 





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