だいぶ前
もう
昔々のこと
ネットで拾った
ラッセンとか
スーパーリアリズムとかのような
ずいぶん色あざやかに弄くってある
派手派手な写真を
Facebookに載せてみたら
こんな色
あまりに人工的過ぎて俗悪だ
と
コメントしてきた人がいた
バカだなあ
色なんてどうでもいいから
写っている
小さなグラスと窓わくのかたちの調和を見れば
この写真はステキなんだよ
と
思った
雑巾みたいに
くしゃくしゃの濡れた紙みたいなのを
紙粘土みたいにして
どろどろに
いくつも重ねて
そこに人工的にいろんな色を
投影してみたらしい写真を載っけてみたら
醜い雑巾みたい
なにこれ?
と
コメントしてきた人がいた
バカだなあ
投影された人工色の
あの重なり具合が
あの写真の場合
とってもいいところだってのにナ
と
思った
隅田川のほとりに
住んでいた頃
ほんとうに
たびたび美しい夕焼けや
朝焼けに出会い
写真もずいぶん撮ってみたが
ヘンな人工的な調整を大げさにしなくても
空全体や
あたり一面が
ピンク色に燃えるように見える時間も
ほんとうに
ほんとうに
あった
撮った写真を
Facebookに載せてみると
こんな色
嘘だ
いくらなんでも
人工的な処理をし過ぎている
と
コメントしてきた人がいた
かわいそうに
世界が
ほんとうに
信じられないほど美しくなる時間があるのを
経験したことがない
人なんだナ
と
思った
おなじ物質界にいるようでも
ひとりひとり
ほんとうに
異なった境遇を生かされている
運命は
残酷なものです
ほんとうに
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