文字は
死の国への門であり
読むことは
死そのものである
文字を並べた人物の顔や姿には
まったく興味がない
知りたいと思わない
ただ文字の並びだけがあればよい
そこに人間はいらないし
文字を並べるに至った経緯など
文字の並びの中に
感じとれる程度でよい
古典が素晴らしいのは
文字を並べた人物の顔や姿が
連れ添って来ないから
読むことは
人間から
ひたすら
遠ざかろうとする企てであり
血も
潤いも
温かみもない
しかし
意味のレースの重なりの
夢と印象と概念のミル・フイユの
隙間隙間を
経めぐり続ける
量子化
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