出かけた時
雨は降っていなかったが
午後は降るだろうと天気予報が告げていた
午後になって帰ってくる時
小降りになっていたが
それでも折り畳み傘をわざわざ開くほどでもなく
髪の毛やコートを少し濡らしながら
歩いて帰ってきた
家の近くにはメタセコイアの並木道があり
そこを通っていく際には
小降りの雨は木の枝葉で遮られて
からだに降り落ちて来ることはないだろうと思ったが
赤く枯れ切ってまばらになった葉は
小雨を防ぐこともできなかった
それでもコートがひどく濡れることはなく
冬の小雨に降られたまま
急ぎもせずに歩いて帰ってくるのも
どこか充実した情緒のようなものが心に湧いて
ただこれだけのことでも
よい一日と言ってよいような感情に
包まれた
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